◆バス事故年表(参考)

 今では「バス」と呼ばれているあの乗り物は、かつて「乗合自動車」と呼ばれていた。また東京の市営バスも「円太郎」という名称だったことがあるという。

 さすがに「円太郎」ではその名称だけでバス事故のカテゴリーからはみ出してしまい、調べるのが難しそうだが……。

 「乗合自動車」という表記でのバス事故は、最も古いものでは大正時代まで遡ることが可能なようだ。ただしそれは人身事故で、それ以降になると昭和3年くらいのものに行き当たる(ただし未確認)。

 以下に掲げる年表では、報道されたものとしてはっきり確認されたものを記してある。細かく整理したわけではないので、年代の表記がごちゃごちゃしているが、ご勘弁頂きたい。いずれ段階を踏んで修正する予定である。

 おそらくバス事故というカテゴリーでこのようにまとめているのは当研究室が最初だと思われるので、筆者自身もこの年表を参考にしながら執筆していくつもりである。

【戦前】
1932年(昭和7年)1月3日
大軌(現在の近鉄)と奈良自動車バスの踏切衝突事故。死者15人

昭和8年4月23日
宮崎でバスと日豊本線衝突で7人死亡

1937年(昭和12年)7月12日
福島で常磐線と定期バスとの衝突事故で死者9人

1937年(昭和12年)10月18日
島根の坂本峠で省営バスの転落事故で死者11人

昭和15年5月26日
山梨の大月でバス転落、5人死亡

1942年(昭和17年)3月21日
兵庫で山陽本線と神姫バスの衝突事故で死者11人
 ※ただし詳細な記録は大手新聞にはなし

1942年(昭和17年)3月27日
宮崎の高岡で省営バスの転落事故で死者5人

1942年(昭和17年)9月7日
神奈川の川崎で東急(いまの京急)と京浜バスの衝突事故で死者9人
 
1942年(昭和17年)10月23日
東京の杉並区で帝都線(現在の京王)と日本無線のバスの衝突事故で死者5人

1943年(昭和18年)12月13日
新潟で信越線と中越バスの衝突事故で死者5人
 
1943年(昭和18年)12月14日
宮崎で日の丸バスの転落事故で死者7人
   
昭和19年4月7日
山梨の早川でバス転落、16人死亡
http://www.yy-net.org/blog/01099/blog/archive/2009/06/252046162220.html
(慰霊碑があるようだが、事故の仔細については不明)
 
昭和19年9月13日
山形の鶴岡でバスと羽越線衝突、7人死亡

1944年(昭和19年)9月30日
愛媛で宇和島自動車バスの転落事故で死者4人

【戦後】
昭和22年6月28日
和歌山の中辺路で省営バス転落、5人死亡

昭和24年5月7日
広島の加計でバス転落、12人死亡

昭和24年11月13日
仙台でバス転落、3人死亡

昭和25年1月4日
長野で犀川にバス転落し4人死亡

昭和25年2月11日
熊本の松尾でバスが池に転落、22人死亡

昭和25年4月14日
神奈川の横須賀でバス火災、17人死亡

昭和25年11月7日
物部川事故、33人死亡

昭和25年12月18日
埼玉の大宮でバス踏切事故、13人死亡

昭和26年7月15日
天竜川事故、28人死亡?

昭和26年7月26日
札幌でバス火災、7人死亡

昭和26年10月13日
栃木の佐野でバス踏切事故、7人死亡

昭和26年11月3日
愛媛の宇和島でバス火災、33人死亡

昭和26年11月3日(上と同日)
千葉の船橋でバス踏切事故、6人死亡

昭和28年8月14日
広島の安佐でバス転落、10人死亡

昭和29年1月26日
福井でバス転落、11人死亡

昭和29年10月7日
佐賀の嬉野でバス転落、14人死亡

昭和29年10月24日
三重の二見で海にバス転落、13人死亡

昭和30年5月14日
北上川事故、12人死亡

昭和31年1月28日
愛媛の長浜で海にバス転落、10人死亡

昭和31年9月9日
福井の武生でバス転落、10人死亡

昭和32年6月28日
高知の中村でバス転落、5人死亡

昭和33年6月10日
京都の亀岡でバス踏切事故、4人死亡

昭和33年8月12日
神戸でバス踏切事故、4人死亡

昭和34年1月1日
和歌山の高野でバス転落、9人死亡

昭和34年1月3日
大阪の新庄でバス踏切事故、7人死亡

昭和34年5月23日
岡山の建部でバス転落、5人死亡

昭和34年6月5日
長野の安曇野でバス転落、5人死亡

昭和34年12月2日
仙台でバス転落、4人死亡

昭和35年7月24日
比叡山でバス衝突転落、28人死亡

昭和35年12月2日
横浜でバス踏切事故、8人死亡

昭和35年12月12日
岡山の真庭でバス踏切事故、10人死亡

昭和35年12月26日
長野の松本でバス転落、4人死亡

昭和36年11月5日
京都の向日町でバス踏切事故、7人死亡

昭和37年10月17日
北海道の渡島で海にバス転落、14人死亡

昭和38年5月13日
岡山の久米で川にバス転落、5人死亡

長崎の北松浦でバス転落、9人死亡

昭和39年1月15日
岡山の倉敷でバス転落、4人死亡

昭和39年3月22日
奈良の高田でバス転落、9人死亡

昭和39年9月22日
長野の佐久でバス転落、6人死亡

昭和40年3月2日
和歌山の新宮で川にバス転落、8人死亡

昭和40年12月21日
栃木の日光で湖にバス転落、5人死亡
福岡の大牟田でバス踏切事故、5人死亡

昭和42年4月29日
新潟の長岡でバスとトラック衝突、6人死亡

昭和42年6月18日
富山の八尾でバス転落、7人死亡

昭和43年5月15日
山梨の韮崎でバスとトラック衝突、6人死亡

昭和43年7月14日
兵庫の姫路でバス踏切事故、7人死亡

昭和43年8月18日
飛騨川事故、104人死亡

昭和44年3月19日
岡山の玉野で池にバス転落、9人死亡

昭和45年8月29日
徳島の勝浦で川にバス転落、5人死亡

昭和45年11月3日
岐阜の高根でダムにバス転落、10人死亡

昭和47年8月9日
岐阜の揖斐でバス転落、10人死亡

昭和47年9月23日
長野の黒姫で川にバス転落、15人死亡

昭和47年11月25日
静岡の東伊豆でバス転落、6人死亡

昭和48年10月10日
岩手の江刺でバスとダンプ衝突、9人死亡

昭和49年3月7日
福島の三島でバス転落、8人死亡

昭和50年1月1日
スキー客送迎バスが長野県大町市近くの青木湖に転落、24人死亡、15人重軽傷(青木湖バス転落事故)

1977年(昭和52年)7月6日
長野県中野市岩井の国道で定期バスと乗用車が衝突、バスが3メートル下の草原に転落、68人重軽傷

昭和52年8月11日
山梨県甲府市の昇仙峡で観光バスが転落、10~11人死亡、35人重軽傷

昭和53年1月14日
静岡の湯ヶ島で地震によりバスに落石、4人死亡

昭和54年10月5日
北海道の深川でバス転落、6人死亡

昭和55年8月19日
新宿駅バス放火、6人死亡

1981年(昭和56年)10月19日
千葉県野田市の国道で通園バスにトラックが衝突、園児2人が死亡、10人が重軽傷

1982年(昭和57年)10月2日
静岡県駿東郡小山町の町道でセンターラインを越えた乗用車が対向のマイクロバスに正面衝突、2人死亡、14人負傷

昭和58年6月5日
岡山県上房郡の県道で兵庫県の老人会員16人が乗ったマイクロバスが約55メートル下の谷底に転落、5人死亡、12人が重軽傷

1983年(昭和58年)8月6日
群馬県群馬榛名町の国道406号で、マイクロバスと乗用車が正面衝突、1人死亡、20人が重軽傷

1983年(昭和58年)11月10日
山形県大蔵村の県道で旅館の送迎用マイクロバスが転落、酒田市の老人クラブ会員2人が死亡、23人が重軽傷

1984年(昭和59年)10月18日
群馬県伊香保町の県道で、東京都品川区の観光バスが道路わきの土手に衝突。車内旅行の会社員ら26人が怪我。

昭和60年1月28日
笹平ダム事故、25人死亡

【参考資料】
ウェブサイト『誰か昭和を想わざる』

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