◆ボフミン市高層マンション火災(2020年・チェコ)

 2020(令和2)年8月8日のことである。チェコ北東部、首都プラハから約300キロの場所にあるボフミン(Bohumin)市で、高層マンション火災が発生した。

 ボフミン市という名前は、初めて聞くという方も多いと思う。筆者もそうだ。どうやら、ポーランドとの国境に近い町らしい。

 火災が起きた高層マンションは13階建て。火元は11階で、大人3名、児童3名と、おそらくペットだろう、犬一匹も犠牲になったという。

 消防隊がすぐに現場に駆け付けたものの、消火活動中に12階の窓から5名が飛び降りて死亡したというから、目を覆いたくなる大惨事だ。

 こうして犠牲者は11名にのぼった。ネット上に出回っている報道記事はあっさりしたものが多いが(必然的に当記事もあっさりしたものにならざるを得ない)、そっちには当時の写真なども貼られているのでなんとなく現場の雰囲気が分かる。興味がある方は見てみるといいと思う。

 そういえば日本では、かつては「高層ビル火災で飛び降りて死亡」という事例がしょっちゅうあったようだが、近年はあまり聞かない。そもそも高層ビル火災が発生しても、大抵は深刻な惨事に至らずに済んでいる。これは法律の整備によって建物が安全になったことと、消防設備の充実によるところが大きいだろう。

 だからこのボフミンの事例のように、近代的な高層建築物で飛び降りが発生するというのはちょっと違和感というかそぐわない感がある。日本と比べて、チェコではこうした建物の安全性はいまいちなのかも知れない。

 さてこのボフミンの火災では、「放火した」と自供したマンションの住人1名が警察によって拘束・連行されている。詳しい動機などは、現時点では不明である。

 余談になるが、チェコでは東部のフレンシュタート(Frenstat)で、2013(平成25)年にも似たような火災が起きている。集合住宅に住む男性が、他の入居者を嫌っていたとかでガス爆発を引き起こし、当人と子供3名を含む5名が死亡したのだ。この事故の報道記事がないかとちょっと探してみたが、これは残念ながら見つからなかった。

【参考資料】
チェコの住宅火災で11人死亡 放火か【写真】 - Sputnik 日本
チェコの集合住宅で火災、11人死亡 放火の疑い 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News
チェコの集合住宅で火災、11人死亡 放火の疑い (AFPBB News)

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