2018年6月5日火曜日

◆暗殺教室

 『暗殺教室』の単行本を、通して読んでいます。

 もともと大好きな作品でした。ジャンプで連載が始まった時も、妙な漫画だなあと思いながらなんとなく読んでいたのですが、気が付けばもう毎週目が離せなくなっていました。連載終了後も忘れられず、いつか大人買いしようとずっと考えていたのです。

 この作品は、「暗殺+教育」という、主題のトリッキーさが特徴として挙げられることが多かったと思います。僕も最初はそう感じていました。

 でも今、腰を据えて読んでみると、びっくりするほど「ジャンプの王道」であることに気付きます。

 考えてみれば「暗殺」というテーマは「戦闘」につながるわけで、ジャンプの漫画に欠かせないバトル要素はもともと備わっています。

 また「教育」というテーマは、「努力」や「少年少女の成長」にも直結しています。

 キーワードだけ拾ってみても、これは立派な王道少年漫画なわけです。物語のスタート地点はトリッキーでしたが、きっと作者や編集者も、ストーリーを展開させること自体は難しくなかったのではないかと想像します。とにかくテーマがジャンプの路線に従う形でしっかり整っているので、あとはキャラクターを動かしてみるだけで、スムーズに物語が生まれていきそう。

 一方、「教育」がテーマになっている時点で、「少年少女の成長」の描写が現実的というか、地に足が着いたものになっているのも特徴です。

 考えてみると、世の多くの少年少女は、学校という場所で、教師を含めた大人に導かれる形で成長していくわけです。激しいバトルよりも、テストや部活動などを通してみんな成長していくのです。

 学校というリアルな舞台と、それを一見かけ離れているように見える、殺し屋による暗殺という世界を、少年ジャンプの王道という空間で結びつける離れ業。すごいです。