2018年5月14日月曜日

◆読み進める西田幾多郎

 学者を主人公にした小説を書きたい…という気持ちは、ずいぶん前からありまして。

 ただ、今まではその気持ちは漠然としていたのですが、最近ようやく本格的に燃え上がってきました。

 で、必要に迫られた形で、ようやく「一人の学者の思想をいかにして学ぶか?」ということを自分なりに突き詰めてみました。

 好きな学者の本は、断片的にいろいろ読んできました。しかしそれを題材に小説を書くとなると、その人の思想をトータルで把握しなくちゃいけません。

 むしろ小説で書く場合は、研究者のように隅から隅まで読み込むよりも、俯瞰するように、大まかに、トータルで把握することが優先されるとも思います。そうやって「鳥の目」で俯瞰しておいて、必要に応じて個別の場所に降り立って視点を「虫の目」に切り替えればいいわけです。

 てなわけで、西田幾多郎です。

 正直、この人の文章は『善の研究』以外は、てきとうに当たるを幸いに読んでみてもよく分からないことが多い。かといって、生半可な入門書や解説書も、あまり助けにならないし。

 幸い、手元に、『日本の名著』シリーズの西田幾多郎の巻があり、その後ろに年表が載っていました。また、西田哲学そのものの最高の手引書でもあると思われる高山岩男の『西田哲学』もあるので、この2つを手引きにすることにしました(手引きにしています。現在進行形)。

 すると面白いことがありました。年表を参照しながら、西田の著作を、書かれた順序通りに読んでいったところ、意外とすんなり理解が進んだのです。急に曇りが晴れた感じ。

 これは、西田哲学そのものの性格によるところもあるのでしょう。本人いわく、西田哲学というのは、最初から体系があってそこから展開して……というものではなく、当人の命を削るような思索の「悪戦苦闘のドキュメント」なのだそうです。だから思索の順序通り、書かれた順序通りに読み進めた方が分かりやすいのも道理です。

 この調子で、とばしていきます!