2016年4月24日日曜日

◆「建物の2階」好き

 僕には「建物の2階」に惹かれてしまう、変な性質があります。

 山形県に住んでいますが、よく足を運ぶ山形市や天童市には、比較的大きな飲み屋街があります。いわゆる盛り場ですね。

 そういう盛り場にも、たまには行きます。自分から飲みに行くようなことはまず無いけど、仕事の飲み会とか、散歩とか、たまたま通りかかったとか。

 そんなときに、建物の2階を見てしまうのです。

 たぶん、多くの人はあまり気にしないんじゃないかな。そういう盛り場の「2階」を。

 他の街はどうだか分かりませんが、山形市や天童市の街並みには独特のものがあります。昭和の香り満載の古い建物と、新しい建物とが節操無く並存しているのです。

 で、盛り場というのは、建物は古いままで、テナントだけが入れ替わり立ち代り…というパターンが(たぶん)多い。

 そして盛り場が盛り上がるのは、やっぱり夜です。夜は暗いし、酔った人間は視野が狭くなるので、建物の1階に目が行きやすい。だから、盛り場のお店は大抵の場合1階にあります。新しいお店ならなおさらで、看板が新しかったり店の造りが新しかったりすると、なんかすごく新鮮な印象を受けます。

 ところが、そこで「建物の2階」を見上げてみると…。

 ほとんど異世界です。

「あれっ、この建物ってこんなに古かったっけ?」と、まず驚きます。

 そして2階の部屋のほとんどは、窓に古くて分厚いカーテンがかかっているか、あるいはカーテンも何もなく、がらんどうだったり、室内のガラクタが街の灯や月明かりに照らされたりしているのです。

 これはおそらく、不気味で怖い風景です。

 だけど僕はこれが大好きです。きっと歴史を感じるのでしょう。

「古い建築物フェチ」の人も結構いるようですが、僕はどうも「古いから」というそれだけでときめくことはありません。山形県に住んでいると、茅葺屋根も大正モダンも昭和の住宅も、普段から結構見かけるもので。

 でも「盛り場」という背景があると、またちょっと趣が違います。盛り場ならではの街の歴史、そこに出入りしていた人々の悲喜こもごもが思われて、感慨が湧くのです。いろいろあったんだろうな…と。

 僕にとって、山形の盛り場の1階は現代で、2階は過去なのでしょう。街そのものが歴史を体現しているように感じられるのです。

 墓場好きなのと、どこか通じている気もします。

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