2014年6月10日火曜日

◆「いまいま」「あすあす」

 昨日の「直会」に続いて言葉の話ですが、最近なんだか妙に面白いのが「今今(いまいま)」と「明日明日(あすあす)」という言葉です。

 皆さんは使いますか? この言葉。

 意味としては、「そろそろ」みたいな感じです。

 僕は生まれも育ちも山形県ですが、群馬生まれ、東京下町育ちの父親もこの言葉は使っていたそうです。

 ただ、辞書にはないので、いわゆる標準語ではなさそうですね。

 用法としては、一番印象深いものとして、倒れて入院してあまり長くなさそうな人のことを「○○さんちのじいちゃん、今今(いまいま)だってさ」とか、「明日明日(あすあす)らしいよ」と言ったりするのがあります。

 有り体に言ってしまうと、今にも死にそう、明日には死んでもおかしくない、というニュアンス。

 ここで「そろそろ」という言葉を使わないあたりに、日本人のセンスを感じるのは僕だけでしょうか。

「そろそろ」というと、その時が来るのを待っている感じですよね。例えば、腕時計を覗きこんで「うん、そろそろ時間だ」とか言ったりして。

 だけど「今今」「明日明日」という言葉では、そういうイメージがありません。「今にもその時が来てしまいそう」「明日はどうなるか分からない」という、抗えない時間の流れに託さざるを得ないというような、そういう感じ。

 人が亡くなろうとしているところで、腕時計を覗きこんで「そろそろかな~」というのも随分不謹慎なわけで。「今今」「明日明日」には、そうした不謹慎さを避けようというニュアンスを感じます。

 ただ、一度気付いてしまったら、この「今今」「明日明日」という言葉がやけに面白くて、最近は笑いをこらえるのが大変です。

 なんというか、宇宙刑事シャイダーの不思議獣とか、パンダの名前とか、そういう面白さを感じるのです。