2014年4月6日日曜日

◆他人を狭い部屋でマンツーマンでなじりたがる人

 幼い頃の記憶は薄ぼんやりとしたものが多いですが、その中のひとつに「叔母が目をむいて怒っていた」というものがあります。

 場所は母方の実家の奥の奥の部屋です。明かりもつけず薄暗い中で、僕はマンツーマンで叔母と向き合い、目をむいて激怒している彼女から何やら怒られているのです。

 怒られた理由は、もはや覚えていません。

 この記憶は、トラウマというほどではないけれど今でもとても鮮明に蘇ってきます。前後の文脈はもう全然分からないのですが、とにかく叔母からそのようにして怒られた、そして叔母はそういう人なのだ、という記憶と印象だけがはっきり残っているのです。

 おそらく子供時代には、トラウマとして心に刻み込まれたのではないでしょうか。それが今は負の印象だけが薄れて、子供の頃の記憶のワンシーンとしてだけ残っているのではないか、と。

 そしてもうひとつはっきり覚えているのは、その時僕は「この人は鬼婆だ」と思い至ったのです。僕の覚えている限りでは、生まれて初めて特定の生身の人間を「鬼婆」と見なした瞬間でした。

 実際、この叔母は少しおかしい人です。機嫌がいいときは歌うような声音でいいことばかりを口にして、読書家で高潔で物事に理解がある人格者のように振る舞います。ところがちょっと頭にくることがあると、激昂というかヒステリックというか、目にグッと力を込めて相手をなじるのです。

 今は可能な限り関わり合いにならないようにして、縁を断っています。

 ただこの叔母の性格は、僕の母方の家系の宿業みたいなところがありまして。性格の家系の悪いところだけを受け継いだみたいな叔母の性格を、おそらく何割かは僕も持っていることでしょう。それについてはとても怖い。

 まあ叔母じたいはどうでもいいのですが、とにかくこういう印象があるため、「閉め切った部屋でマンツーマンで相手をなじる人」というのは基本的に頭がおかしい、と思っています。

 まさか叔母以外にそんな人はおるまいと思いながら生きてきて数十年。ところが社会人になってから一度転職したさい、そういう方がいました。ちょっとミスをした同僚を、急に目をむいて「奥の部屋に来い」と連れ込んでなじる人です。

 さらにその人の卑劣なところは、そうやってなじった翌日、「ごめん俺あそこまで言うつもりじゃなかったんだけどつい言い過ぎちゃったんだ」と謝ってきて、そしてまたしばらくすると同じことを繰り返す点です。共依存のDV加害者と同じですね。

 いやあこういう人っているんだなあ、叔母と似たような人が他にもいるとは……。と最初は考えていたのですが、どうやらこういうタイプの人は意外に多いようです。先日、友人も「うちの会社にも同じような人いるよ」と言っていました。

 加藤諦三先生だったら、こういうタイプの人のことをどう分析するのでしょうね。

 何が言いたいのかというと、新社会人になった皆さん、職場にこういうタイプの人がいてなじられても、本質は貴君のミスそのものではなく相手の性格の問題にあるのだから気にするな、ということです。