2014年3月26日水曜日

◆さらばポップスター

 先日、なんとなく思いつきで『ラジオスターの悲劇』を翻訳してみま~す、みたいなことをツイッターでつぶやいたのですが、けっこう大変な課題です。

 歌詞の内容が難解というだけなら、綿密に調べて、他人の翻訳を参考にすればいいだけです。でもこの歌は、変に抽象的な言い方がされていたりして、ふつうに意味不明の箇所があります。

 メロディは綺麗だし、音楽としては好きなんですけどね。

 ところでこの『ラジオスターの悲劇』は、今までラジオでもってファンを獲得していた歌手が、「ビデオ」の登場でもってどんどん駆逐されていったことを嘆く歌です。

 歌詞の中でも、ビデオがラジオ・スターを葬り去ったんだ、アーアー、と何度もリフレインしています。

 しかし今の時代になって考えてみると、これも「ひと回り」した感がありますね。

 例えばCECILやさよポニの活動の実態を見てみると、いったんは映像によって駆逐されたラジオ・スターが、仮想空間の出現によって再びのし上がってきているように見えます。

 顔の見えない歌手から、顔の見える歌手へ。そして再び、顔の見えない歌手へ。

 とはいっても、顔の見えない歌手が、見える歌手を駆逐しているという程でもありません。両者はさしあたり共生しています。

 じゃあ、そうした流れの中で結局失われてしまったのは何かというと「スター」です。

 ラジオでも、ビデオでも、ネットでも、突出したスターが今はいません。

『ラジオスターの悲劇』の原題はVideo Killed the Radio Starですが、さしずめ今の世の中は「Anyone killed Popstar」であろう、とツイッター仲間のひとりは話しておりました。至言です。