2013年10月16日水曜日

◆『刑事コロンボ 13の事件簿』読了

刑事コロンボ 13の事件簿―黒衣のリハーサル (論創海外ミステリ)
刑事コロンボ 13の事件簿―黒衣のリハーサル (論創海外ミステリ)

 小説版『刑事コロンボ』。2人組の原作者のうち片方が亡くなり、さらにピーター・フォークも亡き今、あえて出された「新作」の短編集です。

 意外に面白かった!

 最初、これを図書館で見かけた時は「小説版のコロンボなんて、ヘッ」という気持ちがあったんですけどね。

 だけど手に取ってみて、訳者解説を最初に読んでみたら余計な先入観が消えました。なるほど、これはコロンボが活躍する「新作」なんだな。刑事コロンボというシリーズは今も継続中なんだな。そしてこれはアメリカっぽい、ペーパーバック的なライトな短編集なんだな――。そう考えながら読んでみたら、「なんだ、普通に面白いじゃん!」

 内容的には、派手さには欠けますが、あくまでも分かりやすくシンプルです。それに、登場するコロンボの出で立ちや言動の描写が細やかで上手です。本当に、あのブラウン管の中のピーター・フォークの姿を生き生きと思い起こさせます。

 けっこう面白いトリックもあるし、ひねりの利いたストーリーもあります。コロンボが好きな人なら、これは読んでみていいと思いますよ。

 もちろん、無印のテレビドラマ版刑事コロンボに比べれば物足りない部分もありますけどね。だけど「新」刑事コロンボシリーズよりは、この小説版の方が面白いのではないかな。