2013年9月20日金曜日

◆ジョジョの第一部


 階段を上ります。


 ずんずん上ります。


 ひたすら上ります。

 ところで少し前に、友人が貸してくれた『ジョジョの奇妙な冒険』のDVDを鑑賞し終えまして。

 まあ、ジョジョのマニアックな解説とか評価とか「名ゼリフ」の引用などはファンの方にお任せするとします。僕もジョジョシリーズはもちろん好きですが、わりと醒めた目で見ているところがあるのです。

 たぶん、「第何部が好き?」と聞かれて、「実は第一部が一番好き」と答えるあたりからして、一般のファンの感覚とはちょっとずれてるところがあるんじゃないかな。2番目は4部、3番目は5部です。

 おそらく第一部は……というよりも、そもそもジョジョシリーズはその第一部の連載がジャンプで始まった時点で、これは作者にとっては相当な意欲作であると同時に、綱渡りのような「賭け」でもあったのではないかと思います。

 もともと作者はビーティーやバオーなど、それまでのジャンプの枠に収まりきらない作品を描いていましたが、それにしてもジョジョの第一部も異色です。

 何せヨーロッパが舞台で、伝奇もので、さらにサイコサスペンスも盛り込んであります。主人公が特殊能力を身につけるのも、ずっと後ですしね。

 だけど今になって読み返すと、あれはちゃんと青春漫画であり、少年漫画であり、バトルものでもある。たぶんジャンプの漫画としてきちんと完成している、と言える。作者の「賭け」はまさに功を奏しました。

 ジョジョシリーズはその後、軌道に乗っていったので、まあ作者もきっと好きなように描かせて貰えたと思います。でも最初はきっと、とにかく読者の興味をひきつけるように全力投球、好きなものを何でも盛り込んでやろう、という気持ちもあったのではないでしょうか。

 もしそうだとすれば、第一部の魅力は、やっぱりそれなのだと思います。ものすごいパトスと意欲を感じるんです。

 漫画について、一人の作者の作品を最初からずっと通して読んでみると、成熟して作風が軌道に乗ったあたりよりも、成長途上の過渡期の方が面白く感じることがあります。というよりも、僕はそういう感じ方をすることの方が多い。第一部もそういう部分があるのだと思います。