2013年6月4日火曜日

◆なつかしい匂い


 せきひ。

 おそらく僕は「匂い」に情緒を感じやすいほうです。

 外出したとき、季節の変わり目の匂いを感じたりしても、そのとき同行している人はあまり感じてなかったりする。そういうパターンが多いのです。

 まあ、匂いに限らず、小説を書いてる文弱なんていろいろ過敏なところもあるんでしょうけど。

 たとえば先月は、秋田へ遊びに行った際、学生時代に住んでいたアパートの付近へ行きました。その際、ある場所で、アパートの建材の匂いをふっと感じて、とても懐かしくなりました。

 実際、匂いというのはかなりダイレクトに思い出とか情緒と直結しているものだと言われてますね。

 匂いをかぐことによって、僕が一番呼び起こされることが多いのが、子供の頃の記憶です。

 それも、母方の実家によく遊びに行った頃の記憶。

 自然の匂いとか、古い建物の匂いとか、そういうのをかぐと「あ、これはあの頃よくかいだ匂いだ」と思うのです。

 そうやって懐かしいと思うのは、その母方の実家にはもう、あまり行く機会がないからです。

 遺産の分配でもめて、親戚が離散状態になりまして。もう行きにくいんです。ほとんど近所なんですけどね。

 少し前は「まあ仕方ないか」と思っていましたが、三十代の今、それはとてももったいないことだと思います。

 まあ、本当に仕方ないのですが。