2012年8月31日金曜日

◆西尾維新『トリプルプレイ助悪郎』『きみとぼくが壊した世界』感想

トリプルプレイ助悪郎 (講談社ノベルス)
トリプルプレイ助悪郎 (講談社ノベルス)

はじめて読んだ西尾維新作品です。

単純に、面白いですね。『シリウス』に連載していたとのことですが、なるほど漫画に近いような軽いノリで読めます。余計な描写がなく、ごく単純なイメージだけで読んでいける、という。

漫画と小説の違いは、漫画は絵がありますから「イメージする必要がなくて楽に読める」という点にあると思います。そう考えると、余計なイメージをする必要がないシンプルなこの小説は漫画に近いと思います。

内容的にも、さほど複雑でもなく、さりとて真相の意外性も決してはずしておらず、ミステリ的な要素をバランスよく盛り込んだ感じ。

難点をあえて挙げてみるなら、そうしたミステリ的な要素をあまりに軽々と、淡々と、ひょうひょうと使いこなしているため、どことなく「ああこの作者はこれで当たり前なんだな」と妙な安心感を与えてしまうことでしょうか。

きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス)
きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス)

西尾維新の作品には最近ようやく手を出し始めました。その2回目がこの作品です。

シリーズもので、その3作目らしいのですが、とりあえず図書館にこれだけ置いてあったので手に取りました。

もっとブッ飛んでいるかと思ったけど、意外にふつうですね。叙述トリック? 的な構造にしても、謎解きの要素にしても、キャラクターにしても、ぜんぶ淡々とうまく使いこなしているような印象を受けました。

イラスト、キャラクター、そしてテンポのいい謎解きの構造でもって最後までリズミカルに読ませてくれました。